VS四条畷高校 『理屈抜きの勝負で勝利』
2012/10/28
この日は特別な試合である。昨年、一昨年と乗り越えることができず、あの真島組が涙を飲んだ鬼門。揺らぎ、囚われ乗り越えることができなかったこの2年間。
だけれども、僕らはあの敗戦から多くのことを学んだ。先輩たちの悔し涙を嬉し涙に変えるために必死に練習した日々。乗り越えたい先輩たちの背中。
一つ一つの敗戦が早稲田を強くし、より高みを目指すモチベーションを与えてくれる。
43人の部員+真島組、そして摂陵ラグビー部OB全員の想いを背負い、古豪・四条畷高校と対戦した。
四条畷高校は公立の中で、全国大会に出ている数少ない学校。文武両道を掲げ、進学先も国公立をはじめ、難関私学にたくさんの優秀な人物を輩出している。彼らは理にかなったラグビーをし、ラグビーの要点をしっかりと押さえた基本に忠実なチームである。それならばなおさら、『理屈ではなく、ラグビーの原点で勝負』にこだわった!このようななチームに対抗するには、泥臭く、激しく、ブレイクダウンヲセイアツスベシ!
戦前の予想は五分五分の力。前回の試合も偵察に来て、うちのラグビーを研究していた。でも、譲れない。伝統校であろうと僕らには早稲田のDNAが流れている。ラグビーにおいては絶対に譲れないプライドがある。
試合前に降っていた大粒の雨も試合前には太陽が照りつけるほどの天気になり、早稲田摂陵にとってグランド状態は最高のものとなった。
コーチから
『ラグビーは1人の結果で決まるものではない。緊張することなく自信を持っていこう。普段通りのプレーを意識すること。ミスしたらカバーしてあげよう。そして、誰でもできるのがタックル。赤黒ジャージを着ている責任を果たそう。身体を張ることは早稲田ラガーマンの基本。絶対勝とう』と話があり、円陣を組む。漂う緊張感、それぞれが決意と覚悟を持ってキャプテン・熊澤を見つめる。一瞬の静寂の後、熊澤から覚悟と決意が述べられ僕たちは一つになった。
14時10分 kick off @摂津高校グランド
試合開始早々、連続ラックでブレイクダウンを支配し、トライかと思われたがまさかのオブストラクションによるペナルティーでチャンスを逃す。しばらく敵陣での攻防が続くが、その均衡が破れたのは前半開始10分。ラインアウトからモールでトライを奪い、先手を取った。徐々に緊張感がほぐれ、エンジン全開でATし続ける。これを可能にするのがFL・小仁。小さな体で大きな相手を倒すタックル、誰よりも走り続ける無尽蔵のスタミナで何回もチームを助ける彼のプレー。トライをするものが一番偉いわけではない。一つのボールをつなぐために、見えないところで与えられた責任を果たす彼のプレーは早稲田ラグビーの体現者。部員T-シャツに書かれていることの有言実行。
前半の途中ではスクラムをターンオーバーして、最後はエース上原が3戦連続のトライを決める。10-0。ミスをしてもFWが取り返す。これこそ目指している形。しかし、四条畷高校も譲らず、ゴール正面で得たPKを冷静に決め、10-3。
ここで譲らない、連続失点しないのが今年のチーム。このあと2トライを追加し、22-3。
後半への指示は
『これからが大切。0-0の気持ちでいこう。最初の得点を取ることが大切だ。集中して、強いプレーを選択しよう。』
後半ファーストプレーで相手が反則を犯すと、すかさずタッチからラインアウトモールで追加点。ここぞの集中力、獲るべきところでとればゲームは引き締まり、GOODゲームの様相に。だが、ここで相手をしっかり押さえられないのが彼らの甘さであり、詰めの甘さ。何でもない8単からトライを奪われ、今大会初のトライを奪われる。その後、9番の意図的なキックからトライを奪われ、2トライ目を奪われるが、交代選手も投入しながら経験を積ませ、チームとしての自信と競争力をつけながら、最後は自らタイムアップをさせ43-15.
15・・・・・
勝っても満足していない。得点よりも失点したこと。15点という数字・・・・ これこそ持つべき危機感。本当に全力を尽くして止められなかったのか?コミュニケーションは?意思統一は?60分間、一度も相手に背中を見せてはいけない。油断こそチームを負の方向に持っていく原因。徹底をもう一度・・・・・
ついにここまで辿り着いた。トーナメント表を見たときから待ち望んだ決戦。同じ茨木市にあり大阪でも学力トップクラスの茨木高校。それならば、なおさら譲れない、譲ることはできない。反骨心、雑草魂、早稲田魂。3年間、2年間、そしてこの1年間のすべてをぶつける。
壁は高ければ高い方がやりがいはある。1年生の時に彼らと約束した。『俺についてこいと』半信半疑で疑っていたド素人軍団3年生。信じて残ったものは10名。彼らがいることが毎日のモチベーション。彼らと夢を現実にするために毎日走り続けてきた。休みなんてなかった。休んだら追いつくことができないから。トップと僕らの立ち位置を日々確認し、届きそうで届かない、乗り越えれそうで越えられない上位校との差。もがき苦しみ手にした挑戦権。簡単に引き下がるわけにはいかない。ベストメンバーですべてをぶつける。
保護者の皆様、OBの皆様、先生方、たくさんの応援ありがとうございました。
次戦は11月4日、同志社香里グランドにてベスト4を懸けて茨木高校と対戦します。
11時10分Kick offです。よろしくお願いいたします。
だけれども、僕らはあの敗戦から多くのことを学んだ。先輩たちの悔し涙を嬉し涙に変えるために必死に練習した日々。乗り越えたい先輩たちの背中。
一つ一つの敗戦が早稲田を強くし、より高みを目指すモチベーションを与えてくれる。
43人の部員+真島組、そして摂陵ラグビー部OB全員の想いを背負い、古豪・四条畷高校と対戦した。
四条畷高校は公立の中で、全国大会に出ている数少ない学校。文武両道を掲げ、進学先も国公立をはじめ、難関私学にたくさんの優秀な人物を輩出している。彼らは理にかなったラグビーをし、ラグビーの要点をしっかりと押さえた基本に忠実なチームである。それならばなおさら、『理屈ではなく、ラグビーの原点で勝負』にこだわった!このようななチームに対抗するには、泥臭く、激しく、ブレイクダウンヲセイアツスベシ!
戦前の予想は五分五分の力。前回の試合も偵察に来て、うちのラグビーを研究していた。でも、譲れない。伝統校であろうと僕らには早稲田のDNAが流れている。ラグビーにおいては絶対に譲れないプライドがある。
試合前に降っていた大粒の雨も試合前には太陽が照りつけるほどの天気になり、早稲田摂陵にとってグランド状態は最高のものとなった。
コーチから
『ラグビーは1人の結果で決まるものではない。緊張することなく自信を持っていこう。普段通りのプレーを意識すること。ミスしたらカバーしてあげよう。そして、誰でもできるのがタックル。赤黒ジャージを着ている責任を果たそう。身体を張ることは早稲田ラガーマンの基本。絶対勝とう』と話があり、円陣を組む。漂う緊張感、それぞれが決意と覚悟を持ってキャプテン・熊澤を見つめる。一瞬の静寂の後、熊澤から覚悟と決意が述べられ僕たちは一つになった。
14時10分 kick off @摂津高校グランド
試合開始早々、連続ラックでブレイクダウンを支配し、トライかと思われたがまさかのオブストラクションによるペナルティーでチャンスを逃す。しばらく敵陣での攻防が続くが、その均衡が破れたのは前半開始10分。ラインアウトからモールでトライを奪い、先手を取った。徐々に緊張感がほぐれ、エンジン全開でATし続ける。これを可能にするのがFL・小仁。小さな体で大きな相手を倒すタックル、誰よりも走り続ける無尽蔵のスタミナで何回もチームを助ける彼のプレー。トライをするものが一番偉いわけではない。一つのボールをつなぐために、見えないところで与えられた責任を果たす彼のプレーは早稲田ラグビーの体現者。部員T-シャツに書かれていることの有言実行。
前半の途中ではスクラムをターンオーバーして、最後はエース上原が3戦連続のトライを決める。10-0。ミスをしてもFWが取り返す。これこそ目指している形。しかし、四条畷高校も譲らず、ゴール正面で得たPKを冷静に決め、10-3。
ここで譲らない、連続失点しないのが今年のチーム。このあと2トライを追加し、22-3。
後半への指示は
『これからが大切。0-0の気持ちでいこう。最初の得点を取ることが大切だ。集中して、強いプレーを選択しよう。』
後半ファーストプレーで相手が反則を犯すと、すかさずタッチからラインアウトモールで追加点。ここぞの集中力、獲るべきところでとればゲームは引き締まり、GOODゲームの様相に。だが、ここで相手をしっかり押さえられないのが彼らの甘さであり、詰めの甘さ。何でもない8単からトライを奪われ、今大会初のトライを奪われる。その後、9番の意図的なキックからトライを奪われ、2トライ目を奪われるが、交代選手も投入しながら経験を積ませ、チームとしての自信と競争力をつけながら、最後は自らタイムアップをさせ43-15.
15・・・・・
勝っても満足していない。得点よりも失点したこと。15点という数字・・・・ これこそ持つべき危機感。本当に全力を尽くして止められなかったのか?コミュニケーションは?意思統一は?60分間、一度も相手に背中を見せてはいけない。油断こそチームを負の方向に持っていく原因。徹底をもう一度・・・・・
ついにここまで辿り着いた。トーナメント表を見たときから待ち望んだ決戦。同じ茨木市にあり大阪でも学力トップクラスの茨木高校。それならば、なおさら譲れない、譲ることはできない。反骨心、雑草魂、早稲田魂。3年間、2年間、そしてこの1年間のすべてをぶつける。
壁は高ければ高い方がやりがいはある。1年生の時に彼らと約束した。『俺についてこいと』半信半疑で疑っていたド素人軍団3年生。信じて残ったものは10名。彼らがいることが毎日のモチベーション。彼らと夢を現実にするために毎日走り続けてきた。休みなんてなかった。休んだら追いつくことができないから。トップと僕らの立ち位置を日々確認し、届きそうで届かない、乗り越えれそうで越えられない上位校との差。もがき苦しみ手にした挑戦権。簡単に引き下がるわけにはいかない。ベストメンバーですべてをぶつける。
保護者の皆様、OBの皆様、先生方、たくさんの応援ありがとうございました。
次戦は11月4日、同志社香里グランドにてベスト4を懸けて茨木高校と対戦します。
11時10分Kick offです。よろしくお願いいたします。
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