VS興國高校 『リズム&テンポ』
2012/01/15
熊澤組、初陣!!
一年という月日が流れるのは早い。この試合の前に、ちょうど一年前の映像を確認し、ホームページの結果を確認した。
昨年のこの大会では、一回戦敗退。あれから早一年。
今年の早稲田摂陵は一味違う。彼らのレベルなら大崩れすることはない。それだけの経験と練習を重ねてきた。大阪トップ6はさておき、それ以外のチームとの試合なら勝利を手にする実力を持っている。それは、選手自身が一番感じていることではないだろうか。彼らには、自信が満ち溢れている。
ラグビー経験がない彼らは、経験者よりも何も色づけされていないので吸収が早く、まるでスポンジのようにすべてを消化していく。もちろん経験や判断という意味では、経験者に劣るであろうが、それだけで勝負が決まらないのがラグビーの面白いところ。一番大事にしていることは、チームとしての『Philosophy』と『Culture』を持つこと。この2点を持ち合わせていれば、他にはないチームの強みを作ることができ、必ず強くなっていく。これから続く『熊澤組』のNever ending story・・・・
1月15日 VS興國高校
抽選結果を聞いたとき、またかと部員全員思った。興國高校とは練習試合も数度対戦し、春季大会でもぶつかった。そのときは、接戦で勝利を収めた。あれから9か月あまり、メンバーも変わり一概に比較はできないが、どちらがこの9か月間で伸びているのかを知る機会には、良い相手であった。
試合に先立ち、彼らにはこう告げた。『この試合が、最後の大会の結果を決めるぐらいの大事な試合になる。今年優勝するためにも、常翔学園と対戦する意味でも、下手なゲームはできない。とにかくブレイクダウン周りでの仕事を意識すること。』
12時10分 Kick off
出足から一気に勝負を決めようとするが、キックオフでまさかのミスを起こすと、そこからゲームは停滞を始める。そのミスに加えて、ATでは、リーダーが自由な判断でゲームを停滞させる。確かにゲインは切っている。攻めている。しかし、一見上手くいっているようでも、意図したATをしていなければ、いずれ綻びが出てくることは言わずしてもわかること。
消化不良とはこのようなゲームを指すのであろう。
意図したATはどこにいったのか?確認したことはどこにいったのだろうか?
状況判断はとても大切であり、彼らに見えたVIEWはそれがベストの選択だったのかもしれない。しかし、用意したものを的確に行うことが、まずはチームのリズムを作ることは間違いない。試合の開始直後に自由な判断をハーフ団、キープレイヤーが行えば、チームは方向性を失い途方に暮れる。
想像してほしい。吹奏楽や合唱団を!
まずは楽譜通りに弾かなければ、美しいハーモニーを奏でることはできない。それに従った中で、それぞれのオリジナリティーを出していくべきだ。そこには指揮者が必ずいて、主張するところ、抑えるところを指揮してくれる。しかし、ゲームになった途端、リーダーは周りの音楽の乱れに気付かず、自らの主張をしてしまう。また、他の者も指揮者の指示を聞いていない。そのようなチームは、大事な試合では勝てない。今日は外から見ていて、まったくと言っていいほどハーモニーを奏でていなかった。一つ上手くいっても、連結されるところで乱れ、その前の良さはまったく消えてしまう。
早稲田は勝つだけではない。早稲田が目指すべきラグビー、早稲田ラグビーに期待されているラグビーがあると、彼らには言ってきた。しかし、まだまだ彼らには早稲田ラグビーのイメージが出来ていない。
もう一度徹底を!!
しかし、悪い点ばかりではない。この試合に先立ち、トライゲッターの中村が負傷離脱、DFの中心・谷場も離脱、他にも複数の怪我人がいた中で、リザーブの選手が公式戦を経験した。その中で、CTB大島はトライを奪うなど、十分に責任を果たした。さまざまなポジションを任せられる中でも結果を残し、求められるプレーをすることは素晴らしいこと。春には1年生が入ってくる中で、彼らにも意地があるところを見せてくれた。
その他には、負傷で長期離脱していた大家。早稲田DFの体現者は、その存在感を十分に示した。0点の結果に抑えたことは、彼がいたからと言っても過言ではない。もちろん忘れてはいけないのが、最前列でゲームを支配し続けたフロント陣。相手ボールのスクラムを何度も押し、相手の攻撃を寸断した彼らは、MVP。他にも良い点はたくさんあったが、あくまでもこのレベルでの話であり、トップ6と対戦した時に、できなければ意味がないということを肝に銘じておかなければない。
彼らのStoryは始まったばかり。どのような物語にするのかは彼ら次第。
[藤森コーチ]
今日の試合ではいくつか確認したいポイントを挙げていた。多くは言えないが、その中で一番こだわっていたのはブレイクダウンでの仕事。幾度となくSHにプレッシャーが来ていて、ゲームが停滞していたので非常に気になった。全体的に頭が下がっていて相手を掴めていなかったので、ハーフタイムで修正し、後半は改善されつつあった。ブレイクダウン周りは、勝敗を分けるポイントなので、キャリアのモラルの向上も含めてグランドで改善していきたい。
ゲーム自体は危なげない試合運びであったので評価できる。その要因は、スクラムでのプレッシャー、セットプレーの安定である。ゲームの重要なFactorであり、早稲田としてもこだわっている部分なので合格点かなと。最近はFWが成長してきて、ゲームが安定してきているのでこのまま成長させていきたい。新人戦までのこだわる部分の成果は出ているので、チームとしての方向性をしっかりと提示していきたい。すでに大会後のプランもあり、チームが成長するイメージはあるので、まずはこの新人戦をしっかりと戦い、春の大会を見据えた指導をしていきたい。
一年という月日が流れるのは早い。この試合の前に、ちょうど一年前の映像を確認し、ホームページの結果を確認した。
昨年のこの大会では、一回戦敗退。あれから早一年。
今年の早稲田摂陵は一味違う。彼らのレベルなら大崩れすることはない。それだけの経験と練習を重ねてきた。大阪トップ6はさておき、それ以外のチームとの試合なら勝利を手にする実力を持っている。それは、選手自身が一番感じていることではないだろうか。彼らには、自信が満ち溢れている。
ラグビー経験がない彼らは、経験者よりも何も色づけされていないので吸収が早く、まるでスポンジのようにすべてを消化していく。もちろん経験や判断という意味では、経験者に劣るであろうが、それだけで勝負が決まらないのがラグビーの面白いところ。一番大事にしていることは、チームとしての『Philosophy』と『Culture』を持つこと。この2点を持ち合わせていれば、他にはないチームの強みを作ることができ、必ず強くなっていく。これから続く『熊澤組』のNever ending story・・・・
1月15日 VS興國高校
抽選結果を聞いたとき、またかと部員全員思った。興國高校とは練習試合も数度対戦し、春季大会でもぶつかった。そのときは、接戦で勝利を収めた。あれから9か月あまり、メンバーも変わり一概に比較はできないが、どちらがこの9か月間で伸びているのかを知る機会には、良い相手であった。
試合に先立ち、彼らにはこう告げた。『この試合が、最後の大会の結果を決めるぐらいの大事な試合になる。今年優勝するためにも、常翔学園と対戦する意味でも、下手なゲームはできない。とにかくブレイクダウン周りでの仕事を意識すること。』
12時10分 Kick off
出足から一気に勝負を決めようとするが、キックオフでまさかのミスを起こすと、そこからゲームは停滞を始める。そのミスに加えて、ATでは、リーダーが自由な判断でゲームを停滞させる。確かにゲインは切っている。攻めている。しかし、一見上手くいっているようでも、意図したATをしていなければ、いずれ綻びが出てくることは言わずしてもわかること。
消化不良とはこのようなゲームを指すのであろう。
意図したATはどこにいったのか?確認したことはどこにいったのだろうか?
状況判断はとても大切であり、彼らに見えたVIEWはそれがベストの選択だったのかもしれない。しかし、用意したものを的確に行うことが、まずはチームのリズムを作ることは間違いない。試合の開始直後に自由な判断をハーフ団、キープレイヤーが行えば、チームは方向性を失い途方に暮れる。
想像してほしい。吹奏楽や合唱団を!
まずは楽譜通りに弾かなければ、美しいハーモニーを奏でることはできない。それに従った中で、それぞれのオリジナリティーを出していくべきだ。そこには指揮者が必ずいて、主張するところ、抑えるところを指揮してくれる。しかし、ゲームになった途端、リーダーは周りの音楽の乱れに気付かず、自らの主張をしてしまう。また、他の者も指揮者の指示を聞いていない。そのようなチームは、大事な試合では勝てない。今日は外から見ていて、まったくと言っていいほどハーモニーを奏でていなかった。一つ上手くいっても、連結されるところで乱れ、その前の良さはまったく消えてしまう。
早稲田は勝つだけではない。早稲田が目指すべきラグビー、早稲田ラグビーに期待されているラグビーがあると、彼らには言ってきた。しかし、まだまだ彼らには早稲田ラグビーのイメージが出来ていない。
もう一度徹底を!!
しかし、悪い点ばかりではない。この試合に先立ち、トライゲッターの中村が負傷離脱、DFの中心・谷場も離脱、他にも複数の怪我人がいた中で、リザーブの選手が公式戦を経験した。その中で、CTB大島はトライを奪うなど、十分に責任を果たした。さまざまなポジションを任せられる中でも結果を残し、求められるプレーをすることは素晴らしいこと。春には1年生が入ってくる中で、彼らにも意地があるところを見せてくれた。
その他には、負傷で長期離脱していた大家。早稲田DFの体現者は、その存在感を十分に示した。0点の結果に抑えたことは、彼がいたからと言っても過言ではない。もちろん忘れてはいけないのが、最前列でゲームを支配し続けたフロント陣。相手ボールのスクラムを何度も押し、相手の攻撃を寸断した彼らは、MVP。他にも良い点はたくさんあったが、あくまでもこのレベルでの話であり、トップ6と対戦した時に、できなければ意味がないということを肝に銘じておかなければない。
彼らのStoryは始まったばかり。どのような物語にするのかは彼ら次第。
[藤森コーチ]
今日の試合ではいくつか確認したいポイントを挙げていた。多くは言えないが、その中で一番こだわっていたのはブレイクダウンでの仕事。幾度となくSHにプレッシャーが来ていて、ゲームが停滞していたので非常に気になった。全体的に頭が下がっていて相手を掴めていなかったので、ハーフタイムで修正し、後半は改善されつつあった。ブレイクダウン周りは、勝敗を分けるポイントなので、キャリアのモラルの向上も含めてグランドで改善していきたい。
ゲーム自体は危なげない試合運びであったので評価できる。その要因は、スクラムでのプレッシャー、セットプレーの安定である。ゲームの重要なFactorであり、早稲田としてもこだわっている部分なので合格点かなと。最近はFWが成長してきて、ゲームが安定してきているのでこのまま成長させていきたい。新人戦までのこだわる部分の成果は出ているので、チームとしての方向性をしっかりと提示していきたい。すでに大会後のプランもあり、チームが成長するイメージはあるので、まずはこの新人戦をしっかりと戦い、春の大会を見据えた指導をしていきたい。