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VS大阪桐蔭 『待てば海路の日和有り』

2011/12/18

12・19日
 
戦う前に試合結果がわかる。今日はそのような日だった。試合結果はどこに現れるか?
それは顔(眼)である。戦う男たちの雰囲気を、今日の彼らには感じられなかった。
これがAシードのオーラ、実力かと見せられた試合であった。未知の体験、すべてのプレーレベル、意識が異なる。完膚なきまでに叩きのめされた。強いチームと対戦する免疫が彼らにはあまりにもなかった。ただ、これは試合経験を積めば改善されること。今はこれでいい。今年目指さなければいけないレベルを、現時点で把握し、目標は定まった。
Aシードとの違いは、無意識化されたプレーが出来ていない。つまりはこうだ。
次におこる状況、自分がすべきこと、ラグビーの流れを理解しているかの違いである。その、一つ一つの小さなミス(亀裂)、反応速度の差は、最後には大きな亀裂を生み、水門が開いた時のように、流れ出す。そして、決壊する。
誰かがその亀裂を修復し、そして亀裂が入る前に未然に防ぐプレーが出来れば、崩壊しない。しかし、現時点でその力はチームにはない。
個々の力は明らかに違う。最終的にはチーム力、組織力でカバーするしかない。しかし、チームの方にフォーカスするのはあまりにも安易、時期尚早。個の力があまりにも差がありすぎれば、組織力は育たない。今は我慢し、一人一人がレベルアップすることを目的とした練習を。
 
『BIG BANG』こそ、必要な言葉。立ち止まってはいられない。時間はどのチームにも平等に与えられている。だからこそ、一日一日の練習をどれだけ大切に出来るか。前を見つめ、自分たちを見つめ直し、厳しく練習するしかない。
1番以外、1回戦負けと同じ。それが早稲田の文化。人生において良いときもあれば、悪いときもある。我慢し力を蓄えることが大切。


『花の咲かない寒い日は下へ下へと根を伸ばせ』


今こそ早稲田ラグビーの矜持を持ち、早稲田に流れる戦いの系譜を継承せよ。







 
藤森コーチ
今日の近大附属戦、大阪桐蔭戦で現状のチームの立ち位置を理解することができたのは、収穫だったと思います。近大戦に関しては、前回よりもミスが多く自滅した感はありますが、ゲームをコントロールしていた。ただ、勝ちきれないところがうちの弱さ、経験のなさ、そして伝統ある近大の力だと感じました。
桐蔭は2人目のプレーがとても上手かった。常に距離感を意識して、人がどんどん湧いてきたので、今の彼らには止めるのは難しかった。彼らには良い経験だったと思います。なかなかAシードと対戦する機会はないので、これを糧に成長してもらいたい。