大きくする 標準 小さくする
  • トップ
  • 特集
  • VS八尾高校 「一つのボールに魂を込めろ」

VS八尾高校 「一つのボールに魂を込めろ」

2011/09/15

68-12 数字だけみれば危なげない勝利であったが、実態はそうとも限らない。
いかに公式戦が難しいのか。ノックアウト方式の試合が難しいのか学ぶ良い機会であった。
 
ゲームを有利に進めていくために、大切なことはチーム戦術を的確に遂行すること。それも理論的にである。日頃から彼らには『なぜ』を問いかける。何気ないプレー、考えないプレーは成長につながらないというのが早稲田摂陵のラグビー。一つ一つのプレーに理論がなければならない。10回やったら10回成功する理論を。一発の偶然のトライは計算が立たない。偶然は必要ない。ラグビーに偶然の勝利はほとんどない。それだけ力の差が出るスポーツである。
 
9月11日、VS八尾高校。
早稲田摂陵にとって今年3度目の公式戦。新人戦、春季大会と戦ってきたが、夏合宿では強豪校と戦い完膚なきまでにやられた。早稲田大学との合同練習では自分たちがやらなければいけないこと、本物の早稲田ラグビーに触れた。
まだまだラグビーという形には程遠かった春季大会。そして、1年生が入り、チームは大幅にモデルチェンジした。NEW・早稲田発進。
半分以上は公式戦初体験、初赤黒。
伝統のジャージに袖を通し、早稲田を初めて背負う瞬間。アップでも緊張の様子が見え隠れしたが、アップでは3度の円陣で気持ちを盛り上げる。
 
3年生がいないということで、練習中のチームの雰囲気は、どこか浮ついていた。
リーダーの2年生が必死に作り上げる雰囲気に周りの者が共鳴できないのは、今のチームの弱さ、人としての弱さ、責任感のなさの表れであり、不安を抱えて初戦に臨んだ。
 
 
11時10分 kick off
 
序盤から自陣に張り付けられる。その原因はペナルティーコントロールできないこと。良いタックルがあるにもかかわらず、オフサイドや立ち位置で自分たちの首を絞める。セットして、相手のミスを待つぐらいの心の余裕がまだまだ彼らにはない。
しかし、試合は徐々に早稲田摂陵のペースに。CTB谷場、熊澤を中心にゲインを切ってリズムをつかんでいく。ファーストトライは、ラインアウトモール。チームのリーダーとして自覚が芽生えてきた樋口がファーストトライを決める。続いてはラインアウトからペネトレイター豊島が抜け出し、最後は12番谷場がトライ。トライを返されたあとは、SO野口のトライや、WTB中村がDFを3人振り切ってトライし、前半をリードして折り返す。
 
後半への指示は、『ペナルティーを減らし、精度を高めること。』
後半は一方的なペース。BKが外、内とボールを散らして相手のDFを混乱に陥れると、クイックボールをFWがリズムよく出してトライを重ねた。
ゲームキャプテン熊澤は、キックオフからノーホイッスルでトライを奪うなど、攻守ともに爆発してチームを勝利に導いた。
一方で反省は忘れてはならない。試合の入りの悪さ、ペナルティーの多さ、バックローの走力不足、プレー理論の理解度の低さなど、ビデオで指摘したように改善点が多々見受けられた。
次戦も負けられない戦い。
 
*保護者の皆様、関係者の皆様暑い中応援ありがとうございました。

〈藤森コーチ〉
今日は試合の入りの悪さがとても気になりました。自分たちからゲームを壊して、苦しい状況を作り出していた。初戦ということを考えてもミスは多すぎた。練習中のミスが試合で出ているし、それを断ち切る選手、タックルが今日はほとんどなかった。アップTシャツに書かれている言葉を実行できていないということ。
また、各個人の役割を果たしていない選手が見受けられたので、猛省してもらいたい。
上に行けばいくほどそうゆうミスは命取りとなる。昨年度の大会でも2点差で負けたことは忘れないよう1プレーの精度にこだわっていきたい。
最後にいつもうちのチームには3人のMGが仕事をがんばってくれています。忙しい中、彼女らは試合に向けてお守りを作ってくれました。ありがとう!!
MGだけでなく、保護者の皆様のサポートがあってこそ今の環境があるので、選手は甘えることなく日ごろから感謝の気持ちを持って
期待に応えられるようがんばりましょう!