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VS 興国高校 『Star Backs 解禁??』

2011/04/20

 
 ANOTHER SKY
 あの時はただがむしゃらにボールを追いかけ、試合終了の笛を聞いた。
新人戦の敗戦から早3ケ月。彼らの中で何かが変わった。それは偶然なのか?それとも必然なのか?
答えは必然である。彼らにもついに後輩ができ、赤黒は誰もが着られる状況でなくなった。この状況こそがチームとしての力をあげ、個の力をあげる。追われる者VS追う者の戦い。
チームには『熱』が必ず必要。一人の『熱』は周りに伝わっていくもの。練習から先輩は後輩に負けることは許されない。Aチームの責任とプライド。すべては早稲田が早稲田であるために必要なこと・・・・・
 
 
12時 Kick Off
 
 この試合を臨むにあたっては、怪我人もおりリザーブゼロでスタートした。
試合開始早々は一進一退であったが、徐々にFWは興国、BK は早稲田という図式になった。興国がFWでトライを取れば、早稲田はBKで取り返す。
 普段からDF面では安定感のあるBKだが、今回の早稲田はATで成長の証を示した。途中で大黒柱の大家が負傷退場し14人で戦わなくてはいけなかった。だが、ゲームのイニシアティブを取り、BKは相手をコントロールしていた。相手の心理を読み、的確にサインの表裏を使い分けることを覚えた。ラグビーはFW、しかし早稲田ラグビーのBKは特別。理論、戦術などほかのチームには真似できないものを作り上げる。常に早稲田ラグビーは日本ラグビーの先駆者であることが義務付けられている。彼らにも大学と同じDNAを!そうゆう意味では今日はStar Backsに一歩近づくゲームであったに違いない。
コーヒーに例えるなら、ブラックコーヒーに砂糖を少し入れた感じ。
これからどれだけおいしいコーヒーを入れられるかは彼らの努力次第。
 一方で問題なのはFW!まさに緊急事態・・・
毎度見る光景が目の前で繰り広げられた。ペナルティーからラインアウトモールでなすすべなくトライを献上。すべてのトライが、そして起点がFWプレーにある。
すべての面において足りていない。『今日勝てたのはBKのおかげ。ラグビーはFWが大事。もっと自分にベクトルを向け、努力しなければならない』
求ム、NEW COMER。我こそは体を張ってチームのためにプレーする!!
 
 
 
〈最前線で体を張り続けた・樋口〉
 
 興国高校との戦いを振り返っての反省で、まず一番感じたことは自分も含めてFWの動きがまだまだ鈍いことだと思う。ラックのポイントによってからピラーに立ったり、余計な動きが多いのは勿論、ハンマーやリッパ―などのフォローがないのも目立った。後はタックル力のなさ。ペナルティーで相手ボールのときにFWセットが遅く、BKがタックルへ行っていたのが目立った。BKはFWが働けなかった分を補ってくれて助かった。
FWは運動量を豊富にし、ボールを持っている人のフォローやスイープで相手をつかんだりすることが大切。そして何よりも一人一人のタックル力を上げて、タックルをするべきである。

〈的確なゲームメイクで勝利に導いた・野口〉

前半モールでトライを取られましたが、チャンスフェイズで確実にトライを取っていき自分たちのやりたいことが出せたと思います。
FWはモールの弱さと、ピラーの広がりの遅さが反省すべきだと思います。BKはパスミスやタックルミスなどがあり、自分はコールが出ておらずSOとしてゲームメイクがまだまだ甘いとおもいました。共通して言えることは、スイープやボールキャリアへのサポート・ペナルティーの多さなど練習でしてきたことが試合でできていなかった点が問題だと思います。しかし、前回の公式戦よりはAT/DF共に良くなっていたと思います。
 
〈藤森コーチ〉

 14人で勝てたことは評価したい。BKの出来はとても良かった。今求められているレベルの段階にはあると思う。もっとフィジカルをつければさらにプレーの幅は広がるし、こんなレベルでは彼らは満足していない。あえて名前を挙げるとすれば、野口のゲームメイクレベルが上がったことがゲームを引き締めた要因。SOとして一番大事なことはシンプルにプレーすること。どれだけの情報を入手し、その中で的確な判断を出来るか。上手いSOはいろいろしないからね。CTB2人も人を使うプレーを少し理解したみたいなので、プレーがワンランク上がった。FWの中では樋口。彼は最近コンスタントに良いプレーをしている。体がもっと大きくなればもっともっと良いプレイヤーになる。そこは自覚してくれることを期待して指導したい。FWはこれから出稽古や特別練習で強化していきたい。新しく早稲田から後輩がコーチしてくれているので、FWをみっちり鍛えていきたいと思う。