藤島大さんの著書『人類のためだ』
2015/10/05
なぜこの本を全部員で読んだのか?
ラグビーの教育的価値があらゆるエピソードを交えて書かれているからである。そして、今ラグビーにあらゆる人々が関心を持ってもらえているからこそ、スポーツの意義、スポーツの教育的側面、ラグビーに魅力を感じてもらいたい。
以下は本からの引用である。
「あなたが真剣勝負のラグビーに生きたなら、必ず『人を見る目』を培われている。表向き、正論を述べても、転がる球に身を投げ出さぬ者、タックルにいくふりをして仲間のコースに逃がす者、ラックに入るのが面倒だから『本当に球をもらう気はない』のにラインに残る者は、どうしたって修羅場では信じられない。そうゆう経験を積むうちに人を見る目は身につく。
この人は真剣ではない、ウソをついている、ズルをする人間だ。ラグビーをしているうちに真剣勝負をしているうちに、社会に出たときに見極められる人間になる。ジャスティスよりもフェアネスを知る人間を世に送り出す必要がある。
真剣勝負、ラグビーを通じて人は学ぶことがたくさんあると改めて実感させられるエピソードの数々。
この本にはこのような究極的な一文も書かれていた。スポーツの枠を越えたものである。
「君たちは、なぜラグビーをするのか。それは『戦争をしないため』だ」
大西先生の言葉に『机の上の秀才と軍人がリーダーでは戦争を阻めなかった。闘争の場のフェアネスを知るスポーツ人こそが平和を守っていかなければならないのである。』と書かれている。
同時に大西先生の著書『闘争の倫理』。スポーツの指導者、ラグビーに携わる指導者、早稲田ラガーマンは読まなくてはいけない本である。
なぜ君はラグビーをしているのか。なぜ君は早稲田ラグビーの門を叩いたのか。大西先生、藤島大さんの考えを知る必要がある。
正しい判断ができる人間を育てるのがスポーツであり、ラグビーの教育的価値である。
空前のラグビーブームである日本。そのブームを一過性のものにするのではなく、ラグビーを深く理解し、ラグビーの魅力を生徒やこれからも子供たちに知ってもらえたらと思う。
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