第2弾 元早稲田大学ラグビー蹴球部 [スクラム番長山下選手] 来校
2010/07/27
ラグビー=スクラム 欧米のサッカーではFWよりもGKが人気である。しかし日本サッカー界でのGKへの注目度は低い。
同様に世界のラグビーでもSHやSOなどのポジションよりPRが花形であり、注目されるポジションである。しかし、日本でのPRの注目度はあまりにも低い・・・ その理由は明白である。 世界と異なり真剣勝負の場が、PRを育てる環境がないためである。日本の高校ラグビーのルールでは、1.5m以上押してはいけないことになっている。裏を返すと1.5m以上は押されないため、スクラムに重点を置く指導者が少ない。
しかし、早稲田摂陵はその1.5mにこだわりをもって、プライド持ってスクラムを組むようにしたい。 早稲田大学で、スクラムだけで赤黒の3番を手に入れた男がいる。彼がいなければ豊田組の大学日本一は「荒ぶる」はなかったと言っても過言ではないだろう。 対抗戦であれだけ押されて帝京を、決勝戦では見事なまでに抑えた。 BKがあれだけ躍動したのも、豊田選手があれだけ活躍できたのもこの男の働きなしには語れない。影のMVP。 清宮監督が早稲田やサントリーでスクラムに力を入れたのは、現代ラグビーにおいていかにスクラムが重要なのかを示している。
早稲田摂陵が強くなるうえで、スクラムが強くなることは必要不可欠ということで、 今回早稲田の「スクラム番長」山下選手に特別指導をしてもらった。 まずは今まで組んでいたスクラムを見てもらうと、すぐにPRの腕の使い方、足の使い方、意識の持ち様を指摘された。また、ロックがどのようにつくべきなのか、8人のまとまりがいかに必要なのかを教えてもらった。 ラインアウトも同様に、早稲田流の考え方と細かい指導に短時間ではあったが、手に取るようにわかった。さらに、理論と実演の両方を見ることで、生徒達も体と頭の部分が鍛えられたに違いない。 最後に質問コーナーを設けてもらい、たくさんの質問がされたが、恐れ多くも一人の生徒が、「本当に強い人と組んだことがありません。日本一のスクラムを体感したいので組ませていただけないでしょうか」との要望に山下選手も苦笑いであったが、そこは日本一のPRが負けるわけにはいかない、答えないわけにはいかないので1対1でスクラムを組むことに。生徒の本気のヒットを軽く受け、そのあとは簡単に相手を浮かすテクニックに生徒からは驚きの表情と声がもれた。その本物を自分も体感しようと多くの生徒と勝負することになったが、山下選手は嫌な顔一つせず体で教えてくれたことに感謝。 早稲田摂陵のために、教えてくれる人がたくさんいることに現役選手は感謝し、夏合宿でその成果を発揮できるようにがんばっていかなければならない。 [山下選手のコメント] 今日は少しの時間ですが、早稲田摂陵をコーチさせて頂くという機会と時間を与えてくださりありがとうございました。 私が大学時代に学ばせて頂いたスクラム、ラインアウトのリフト、モールディフェンスの基本的な考え方、方法論の理論をコーチさせていただきました。 コーチさせていただいて感じたのは、早稲田摂陵の選手の皆さんは大変真面目で向上心があるなと思いました。スクラムにしてもリフトにしてもちょっとやり方を教えたら格段に最初より良くなっていた。多くの質問を受けたし、実際にそれを実践しようとする姿勢を見ていてそう感じました。 プロップの選手から「僕は強い相手と組んだことがありません。1回、6~8割で組ませてもらっていいですか?」の申し出にはかなりびっくりしましたね。向上心ありすぎでしょって(笑)さすがに2割程度で組ませてもらいましたが・・・・・(笑) 藤森さんは厳しくもやさしい先輩でしたし、コーチとしても教えていただいていました。選手の皆さんは環境に恵まれていると思います。練習でもっともっとコミュニケーションを取って何をどうして欲しいのか、自分はどうゆうプレーをしたいのかをお互い意思疎通を図ってほしいです。早稲田摂陵の皆さんをまたコーチさせていただく機会があれば、させていただきます。早稲田の後輩として期待しております。
[熱心にアドバイスを聞く樋口]
ラインアウトのリフトが上手くいかず2段階だったけど山下さんに教えていただいて劇的に良くなりました。また来てほしいです。
[HOとして的確なアドバイスをもらう豊島]
スクラム、ラインアウトにおいて基本的なことや、応用的なことを教えてもらい、1つ1つのプレーがその練習内で変わったので山下さんに教わったことを試合で使って全国を目指したい。