卒部試合&卒部式 『早稲田に集いし16のダイヤの原石。ラグビーが結びつけた固い絆と最高の思い出』
2014/03/12
あの日以来の再会。そして、正真正銘の津志田組の最後・・・・
今日3月1日、津志田組のすべては完結した。
ワセダに集いし16のダイヤの原石はそれぞれの人生へと歩み出した。
グランド状態は最悪。それでも、少しでも良い状態で3年生を送り出したいと、下級生達が早めに集合して水抜き。
どうにか試合が出来る状態になり、一人一人とボールに集い始まったヘッド・・・・ヘッド??
『おい、3年集合!アップはヘッドだ』
その声に誰もがまさかと思ったが、その声の主である森コーチは笑いながらもガチモード!
ということで、始まりました試合前ヘッド!!
この数ヶ月間の空白を埋めるように笑いながら、走りだした津志田組。
あの日以来止まってしまった、時計の針が走る度に少しずつ動き出した。純粋にラグビーができるということの喜びと再び集まった仲間との時間を噛み締めるかごとく無邪気にボールを追いかける様はラグビーの原点。
あの日以来止まってしまった、時計の針が走る度に少しずつ動き出した。純粋にラグビーができるということの喜びと再び集まった仲間との時間を噛み締めるかごとく無邪気にボールを追いかける様はラグビーの原点。
3年。正確に言うと2年と11ヶ月前。
彼らはこのラグビー部の門を叩いた。ラグビー部に入った理由を引退してから聞いても、なんとなくとかしか返ってこなかった。16人のほとんどがこの部活に入ろうと思って、この学校に来たわけではなかったわけだ。
偶然が重なり合って出会った16人。これほどかと言うぐらい固い絆で結ばれた16人。
3年経った今、彼ら彼女らはこの部活に、そしてラグビーというスポーツにどのような気持ちをもったのか?後悔なのか?このクラブに入って良かったのか?
この卒部式、試合には先輩や早稲田OBなどたくさん集まった。
そこにあるのは愛情、友愛、情熱を抱く者への尊敬。そんなありきたりな言葉ではないか。言葉では表せないから一つのボールを繋いでその想いを伝えに来た。
そこにあるのは愛情、友愛、情熱を抱く者への尊敬。そんなありきたりな言葉ではないか。言葉では表せないから一つのボールを繋いでその想いを伝えに来た。
まずは恒例の3年生VS来年の仮想Aチーム
この3年生チームには早稲田大学OBのコーチ陣と三木さんの4名がメンバー入り。最初で最後のコーチ陣とのコラボにグランドにいる者すべてがワクワク!
選手とコーチの垣根を越えて、一つのボールを繋ぐ姿は毎年この季節の風物詩。
試合開始こそ、新チームに押される場面があったが、そこは3年生の意地と誇りでゴールラインを割らせない。フィジカルで勝る3年生が優位にゲームを動かすのは当たり前。ひとたびボールを持てば全然ボールをパスしない3年生。良い意味で3年生らしいトライの連続。華麗ではないけど、愚直に頑固に寄り切る姿はラグビーの原点であるコンタクトプレーが強い者が試合を優位に進めるというメッセージだったのだろう。
新チームもなんとか食い下がろうとするが、偉大な3年生の前にかなわなかった。
続くBチームの試合も3年生チームが圧倒し続けた。
そして、会場に来ていた来年度入部予定のルーキーズたちともタックルなしで交流を深めて3年生最後の赤黒姿は見納めとなった。
試合後は場所を移しての卒部式。
3年生一人一人から発せられる3年間の想い。
その想いにそこにいるすべての者が胸が打たれた。
そして、3年生から母親への18年間の感謝の言葉を述べる場面では、涙のオンパレード。
『毎日本当に朝早く起きて、ごはんや弁当を作ってくれてありがとう。遅い時間に帰って来ても待ってご飯を作ってくれてありがとう。これからもまだまだ迷惑をかけると思うけど、よろしくお願いします』
自分の息子ではない場面でも多くの保護者がその気持ちに感極まった。
普段は言葉には表せない不器用で口べたな男達も心の中では皆が感謝している。ただ、その表現が下手で照れくさいだけである。親に感謝しない子供はいない。愛情は必ず伝わっているのである。
そして、最後は3年生から下級生への寄せ書き。一人一人への純真な言葉の数々。後輩に託す想いの数々。
自分たちを花園へ連れて行ってほしい願いを込めて。
君たちはこの部活で何も描かれていない真っ白のキャンバスのように入部した。
この3年間で大きな夢をキャンバスに描いた。
人生の中で種をまき、つぼみをつけた。
この先の人生でそれぞれ大きな花を咲かせてくれるだろう。
『夢を持て。人の痛みをわかる人間になれ。意志のあるところに必ず道は開ける。自分の好きなことができるように努力しろ。一人で見る夢よりも多くの人間で見る夢はいい。』
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